トレードをしていると利益が得られる場合と損失が生じる場合があります。利益が出ていても欲が出てそのままにしていると値動きが180度変わり、損失となることも。損失を確定するタイミングを計り、最小限に近い損失の水準で抑える損切りは、初心者にはなかなか難しいものです。
損切りとは

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損切りはロスカットとも呼ばれ、含み損を決済して損失額を確定すること。FX以外に、株式投資や先物取引などでも用いられる言葉です。損切りには売り注文、買い注文を出すときに予め決めておいた値幅で設定する場合と、損切りの値幅を決めずに相場の動きを見てトレーダーの裁量で行う場合があります。
損切りには売り注文、買い注文を出すときに予め決めておいた値幅で設定する場合、損切りする価格を「ストップ・ロス」と言います。「ストップ・ロス」に設定する価格は、トレーダーの予想通りに値動きして見込める利益が生じる価格帯との兼ね合いで設定することが多いです。
損切りと利食いの違い

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損切りは、損失を最小限にする目的で行う決済注文になり、これに対して利食いは得られる利益を確保する目的で行う決済注文になります。トレーダーにとって利食いの作業は抵抗なく行える方がほとんどだと思いますが、損切りの作業は抵抗がある方が多いのではないでしょうか。
特に初心者のうちは「一度でも損を出したくない」という意識から損切りのタイミングが遅れがち。これに対して中・上級者になると躊躇無く損切りできる方が多くなるようです。損切りの実行にはトレーダーのメンタルがある程度関係するのかもしれません。
損切りしないとどうなる?

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損切りしないと相場が反転しないうちは、損失が拡大していきます。「損失が拡大しているが、いつかは戻るのではないか」という意識から「損切りしないで含み損を抱えた状態で耐える」というのも一つの戦略ですが、相場が反転する根拠が見当たらない場合、この戦略は危険です。
損失が拡大しても証拠金が潤沢にある場合、強制ロスカットを受けないうちは含み損として抱え、相場の反転を待つこともできますが、「含み損を抱えた状態を続ける」というのは、トレーダーによっては「心の負担」となる場合があります。
損切りのコツ

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損切りのコツは、自分なりの「損切り基準」を作り、トレードにおいてその基準としたルールを徹底することです。「損切り基準」のような明確な決め事がないと、「少しでも損をしたくない」「いつかは相場が反転するだろう」という気持ちに負けてしまい、「損切りできず損失が拡大してしまう」ということ結果になることが多いからです。
「損切りルール」の作り方は人それぞれです。「狙った利幅と逆方向に同じだけ損失幅をとり、そこに到達したら損切りする」という基準でもいいですし、「エントリーの根拠が崩れる値動きをしたら損切りする」という基準でもいいでしょう。重要なことは「損失を最小限にする」という結果が伴う基準かどうかということではないでしょうか。
まとめ

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損切りが上手な人は「上手な負け方」ができる人と言えるでしょう。値動きに敏感に反応して、その都度損切りを連発しているとなかなか利益を出すことは難しいですし、損切りをなるべくしないで我慢していても、大きな含み損を抱えて冷静なトレードがしにくくなるのではないでしょうか。
デモトレードなどを使って試行錯誤で経験を積み、自分にあったルールを確立し、そのルールに基づいて淡々と「上手な負け方」ができるようになった方が、最終的に利益を残すことになるのかもしれません。

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