移動平均線とは?初心者向け3つの見方を解説

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この記事の所要時間: 49

一定時間の値動きを平均した値を時系列に並べ、それらの値を点として、点と点をつなぐ線として表示したものを移動平均線といいます。移動平均線を表示させ、現在の値動きと合わせて見ることで、売買注文を出すタイミングと値動きの方向性、決済のタイミングを予測することができます。

移動平均線とは

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出典:pixabay

移動平均線は、時系列で変化するデータを一定期間ごとに平均し、その値をプロットした点を線としてつないで作成します。一定期間とする時間の幅を広くとれば、線の傾きは緩慢な形状に近づき、狭くとればより尖った鋭敏な形状になるのが特徴です。

移動平均線は初心者にも使いやすいインジケータとして人気があり、価格変動を示すラインやローソク足と移動平均線をチャートに表示した場合、価格変動を示すラインやローソク足が移動平均線を上抜けした場合に「買い」、下抜けした場合に「売り」といった判断ができます。

移動平均線のタイプ

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出典:pixabay

移動平均線において、描画のベースとなる移動平均の計算方法の違いによって、タイプ分けすることができます。例えば、平均値を計算するために用いるデータの構成比を一律にする場合、現時点に近いデータの構成比を高くし、過去にいくに従って、構成比を下げていくといった場合といったことがあります。

この他にも、平均値の計算方法を変えることで、様々なタイプの移動平均線を描くことができます。よく知られているのは次のタイプです。

  • 単純移動平均線(SMA)
  • 指数平滑移動平均線(EMA)
  • 加重移動平均線(WMA)

移動平均線はタイプごとに特徴があり、例えば単純移動平均線より指数平滑移動平均線は現価格変動に近い動きをし、より鋭敏な軌跡を描くといった特徴があります。用途に応じて適切なタイプを選ぶことが、有効な使い方と言えるでしょう。

移動平均線の見方

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出典:pixabay

移動平均線の見方はいろいろありますが、次の3つは知っておきたいです。

  • 価格変動との位置関係を見る
  • 移動平均線の勾配を見る
  • 複数の移動平均線の位置関係を見る

価格変動との位置関係を見る

価格変動を示す線は、データ数1の移動平均線と考えることができ、最も短期の期間の値動きの平均と言えます。これに対して複数のデータ数をもつ移動平均線は、現時点に加え、過去時点のデータも含まれているため、価格変動を示す線が移動平均線より上にあれば値上がり傾向、下にあれば値下がり傾向と判断できます。

移動平均線の勾配を見る

移動平均線の勾配は動きの強さを表現しており、勾配が急であれば価格を変動させる力が強く、緩ければ力が弱く、水平に近ければ力がないという見方をします。トレードでは価格を変動させる力が強いほうが有利ですので、トレードするか、様子を見るのかの判断がしやすくなります。

複数の移動平均線の位置関係を見る

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移動平均線は、時系列で変化するデータを一定期間ごとに平均し、その値をプロットした点を線としてつないだものですが、この一定期間の取り方によって違いが出ます。

一定期間を長く取れば、それだけ過去のデータが多く含まれ、移動平均線の勾配は緩くなる傾向が出てきます。短くとれば過去のデータの数が減り、直近のデータの動きに近い鋭敏な勾配となります。

また、価格が一方向に値上がり傾向では上から短期>中期>長期の順に、値下がり傾向だと上から長期>中期>短期の順に整然と並びます。価格に方向性がなければ、短期~長期の移動平均線は絡み合った形状で表示されます。

このように短期の移動平均線と中長期の移動平均線を同時に表示させ、その位置関係や勾配を確認することで相場の環境分析がより的確になるでしょう

移動平均線の注意点

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出典:pixabay

移動平均線を基礎にトレードする場合、次のことに注意します。

  • 移動平均の計算に使うデータの期間を長めにした場合、短期のトレードでは不利
  • 移動平均線は直近の大きな価格変動の反映が遅れやすい

移動平均の計算に使うデータの期間を長めにすると、それだけ過去のデータの影響が大きくなり、直近のデータを反映することが難しくなります。このことで、短期の価格変動をベースとしたトレードでは不利となります。移動平均線を基礎にトレードする場合は、ポジションを長めにとるゆったりしたトレードが向いています。

まとめ

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出典:pixabay

移動平均線は中長期の視点で相場を分析する上で、とても有効なツールです。初心者にも使いやすくチャートで表示させておくことをオススメします。ただし、トレードにそのまま使う場合には、いくつか注意しなければならない点があり、初心者のうちは移動平均線以外にも補完できるインジケータを合わせて表示しておくほうがいいでしょう。

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