金利とは?トレード前に知っておきたいポイントまとめ

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この記事の所要時間: 434

金利は通貨の売買を左右する重要な要素です。金利が高い通貨は保有するだけで高い金利が得られるので資産価値が高いですし、金利が安い通貨は資産として保有するよりも投資で運用するほうが有利と言えます。このように金利は経済活動と深く関係しているため、常に注目される重要な指標となっています。

金利とは

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出典:pixabay

金利とはお金のレンタル料金で、貸す側が受け取り、借りる側は支払います。金利について貸す側は「利子」、借りる側は「利息」と使い分ける場合があります。手元のお金以上のお金を借りて事業をすることができるのは、金融の仕組みと、金利をコストとすることができるからで、お金を借りて事業を行う場合、少なくとも金利を上回る利益率を達成する必要があります。

事業をする場合は借りる立場として、金利とつきあうことになりますが、他方で預金として金融機関に貯蓄する場合は、貸す側として金利とつきあうことになります。個人が事業のためにお金を直接貸す場合は少なく、多くの場合は金融機関がお客さんからの預金を事業者に貸し、利息をつけて返してもらう役割をします。事業者から受け取る利息と預金者に支払う利子の差が金融機関の収益となります。

金利にはいくつか種類がある

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金利にはいくつか種類があります。借入期間中に金利一定かそうでないかの別、物価上昇率を含むか含まないかの別、それ以外だと借入から返済までの期間が1年を超えるか超えないかの別、等で分類されます。

固定金利と変動金利

借入期間中に金利一定の金利タイプを固定金利、借入期間中に金利の見直しがある金利タイプを変動金利といいます。経済の状況は常に変化しており、市場金利は絶えず変動しています。よって固定金利でお金を貸した場合は、貸した側が損をする危険が伴います。そうした危険を見込んで、固定金利は変動金利より高めに設定されるのが普通です。

名目金利と実質金利

金融機関で表示しているのは名目金利で、物価上昇による貨幣価値の下落は考慮されていません。これに対して物価上昇による貨幣価値の下落を考慮したものが実質金利です。物価が持続的に切り下がっていくデフレの状況では、名目金利がゼロであっても実質金利はプラスとなっている場合があります。

短期金利と長期金利

借入から返済までの期間が1年を超えない場合を短期金利、1年を超える場合を長期金利として区別します。クレジットの利息には短期金利、住宅ローンの利息には長期金利が関係し、これらの金利を基準に借入利息が決められるケースが多いです。

金利がFXに与える影響

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金利が低いという状況は、投資しても見返りが少ないと考えます。また金利が低いということは、事業でお金を借りる人が少ないというように考えれば、経済の状況としては良くない状況と判断できます。こうしたことから、金利が低い国の通貨は売られ、為替レートは切り下がる傾向が出ます。しかし、金利が低い状況は、経済が良い方向に向かうきっかけになる場合が多いです。

金利が低ければ、事業者は金融機関に返済する利息の負担が減り、負担が減った分を収益とすることができ、手持ちのお金が増えるので倒産の危険が減ります。また資金に余裕があるので、投資を行って機械や工場を新しくして生産効率を高めることも可能になります。事業者が投資に関係して様々な仕事を他の事業者に頼むことになれば、他の事業者の経営状況も良くなるでしょう。

そうした兆しが出てくれば、お金を必要とする事業者が増え、お金を借りるケースが増えてきます。お金を借りる際に支払う利息以上の事業収益が上げられるような経済の好循環が起こると、手持ち資金より借りたお金で事業を拡大する方が投資効率は良くなります。そうした背景から経済の好転とともに、金利が切り上がり、投資して見返りがあるという判断から通貨は買われ、為替レートは切り上がる傾向が出ます。

金利はどのように決まるのか

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金利は金融市場で貸す側と借りる側の合意で決まるのが基本です。ただし、その際に参考とされるのが中央銀行が決める政策金利が関係する短期金利と、10年物国債の利回りが関係する長期金利です。

短期金利に関係する政策金利は、日本では中央銀行である日本銀行が目標として定める「無担保コール翌日物金利」が該当します。また長期金利に関係する10年物国債の利回りは、既に発行された国債の取引の他、財務省が行う新規国債の入札で決まる落札価格が関係します。

まとめ

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金利は通貨の売買に対する動機付けの意味で、為替レートに密接に関係します。特に政策金利を決めるための決定会合の日や、会合終了後の政策金利発表の前後、およびその後の中央銀行総裁の記者会見の間は、様々な思惑から為替レートが様々な動きをします。

政策金利の公表以外では、国債の入札結果の発表の前後も注意が必要です。特に世界最大の経済大国であるアメリカの10年物国債の落札結果で決まる国債の利回りは、長期金利の決定を通じて為替レートに影響を与える場合があります。

適度の金利上昇は好意的に受け止められて通貨が買われる一方、過度の利上げはインフレ懸念や財政不安から通貨が売られる場合があります。金利の公表の際はポジションを取らず、様子見したほうがいいかもしれません。

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