プライスアクショントレードとは?知っておきたい知識まとめ

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この記事の所要時間: 422

チャート分析の基本はテクニカル分析と呼ばれる、移動平均や偏差の考え方を用いたインジケータを使う方法ですが、こうした手法は過去から現在までの値動きの傾向が今後も続くことを前提とした分析です。それに対して、値動きそのものの特徴を分析し、今後の動きの予測に役立てるトレードスタイルとしてプライスアクショントレードがあります。

プライスアクショントレードとは

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出典:pixabay

プライスアクショントレードは値動き(プライスアクション)そのものの特徴をもとにトレードをしていく手法で、移動平均線などのインジケータを手がかりにしたトレードより、売買のタイミングがより早くなるので有利なトレードをすることができます。

プライスアクショントレードで重視するのはローソク足。ローソク足の形状や並びから値動きのパターンを予測しトレードを展開していきます。ローソク足を利用したトレードは江戸時代にすでに行われており、酒田五法といったローソク足の形や並び方で値動きを予想する手法が有名です。

プライスアクショントレードのメリット

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プライスアクショントレードのメリットは、売買のタイミングが早くできることです。早くエントリーして決済することで、値幅が大きくとれるとともに、含み損を抱えるケースが少なくなります。こうしたメリットは、ポジションを保持する時間をなるべく短く、含み損を抱えたくないトレーダー向きと言えるでしょう。

プライスアクショントレードがよく使われるのは、スキャルピングというトレードスタイルです。スキャルピングとは1分足や5分足といった短い時間足のチャートを用いて、値動きの微少な振幅程度の値幅でエントリーと決済を繰り返すトレードスタイルです。

プライスアクショントレードのデメリット

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プライスアクショントレードのデメリットは全体としての相場観が掴みにくいことです。ローソク足は一定の時間で区切ったローソクの形状が並んだチャートで、値動きが全体として値上がり傾向なのか、値下がり傾向なのはについて、連続した線で表示される移動平均線と比べてわかりにくいです。

反面、そうした値動きの傾向が急変するポイントを掴むのは得意です。押し目や戻りのポイントをプライスアクションで掴み、ポジションを長めして大きな値幅を狙う場合には、移動平均線やボリンジャーバンドの表示も合わせて行うと有効です。

トレードの基本パターン

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プライスアクショントレードは専門書があるほど奥が深いトレード手法ですが、基本として次の三つのパターンを知っておくといいでしょう。

  • ピンバー
  • 包み足
  • はらみ足

ピンバー

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ピンバーはローソク足の本体から伸びる縦線のこと。上に伸びる場合と下に伸びる場合、その両方に加え、ピンバーがない場合もあります。ピンバーは別名「ヒゲ」ということもあります。注目したいのは、「スパイク」「ハンマー」と呼ばれるローソクの本体がほとんどない状態で、下に長くピンバーが伸びていたり、上に長く伸びている場合です。

「ピンバーが上に長く伸びる」は一旦大きく上昇した価格が押し下げられる状況。価格を下げる力が強く働いていて、それ以上の価格上昇の見込みは小さく、値を下げる方向に動き出すきっかけとなることが多いです。また「ピンバーが下に長く伸びる」は一旦大きく下落した価格が押し上げられる状況。それ以下の価格下落の見込みは小さく、値を上げる方向に動き出すきっかけとなることが多いです。

包み足

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包み足は1つ手前のローソク足より次のローソク足が長い場合で、前のローソク足を後のローソク足が包んでいるように見えるパターンです。前のローソク足が陰線(陽線)で、次のローソク足が陽線(陰線)の場合、値動きの反転のサインとなることが多いです。値動きが包み足の上限、又は下限を超えた場合、その方向に価格が大きく動き出すことがあります。

はらみ足

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draw by:Author

はらみ足は1つ後のローソク足より前のローソク足が長い場合で、1つ後のローソク足を前のローソク足が包んでいるように見えるパターンです。前のローソク足が陰線(陽線)で、次のローソク足が陽線(陰線)の場合、値動きの反転のサインとなることが多いです。値動きがはらみ足の下限、又は上限を超えた場合、その方向に価格が動き出すことがあります。

まとめ

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出典:pixabay

プライスアクショントレードはマスターすればエントリーや決済のタイミングの精度がより高まり、値幅がより多くとれたり、含み損をより少なくすることができます。ただし、相場が常にローソク足のパターンどおりに値動きをするとは限りません。例えば経済指標の発表の前後や要人発言による突発的な動きまで予想するのは難しいでしょう。プライスアクショントレードはこうした特殊な場合を除き、テクニカル分析が有効な相場環境で移動平均線などのインジケータも合わせて表示して行うといいでしょう。

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