相場の値動きを表すインジケータの基本として、最も人気なのがローソク足ですが、このローソク足は時間とともに値動きの変化を表すために値動きが短い時間に上がったり下がったりしても常に表示が更新されます。これに対して一定の幅だけ値上がりしたり、値下がりした場合だけ表示が更新されるのが練行足です。
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練行足とは

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練行足は値動きを表すインジケータの1つ。あらかじめ決められた値幅Pの2倍の価格変動があったときに描画され、値上がりまたは値下がりしても、値幅Pの2倍の価格変動がなければ描画を更新することはありません。練行足をチャートに表示することで、トレンドの有無を判断することに役立ち、トレードを有利に進められます。
ローソク足との違い

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練行足はローソク足と次の点で違います。
- 練行足にはローソク足のような上ヒゲや下ヒゲがない
- 練行足はローソク足の本体のように長短がなく、一定の長さで描画される
練行足は時間Tの概念が入らず、値幅の2倍の価格変動があったときに更新されるだけの足なので、ローソク足のような「T分足」「T時間足」といった時間の大小区分でいくつも描画することはありません。よってローソク足の本体部分と違い、練行足の長さは常に一定となります。また、時間内の高値と安値の概念もないため、ローソク足のような上ヒゲや下ヒゲはつきません。
練行足のメリット

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練行足のメリットに次のことがあります。
- トレンド発生後のヒゲの動きに惑わされることがない
- レンジの小動きを拾わないため、ムダなエントリーが減らせる
- 足の陽転、陰転を売買のタイミングの目安に出来るので初心者にもわかりやすい
練行足の足サイズとなる値幅の設定が適当であれば、上記のメリットでダマシに遭う可能性を下げることができます。ただし、足サイズとなる値幅の設定が小さくなるほど、ダマシに遭う可能性は高くなるので注意が必要です。
練行足の使い方

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練行足は次のような使い方ができます。
- トレンドの判断
- レンジ相場の判断
- エントリー、決済のタイミングのポイント把握
トレンドの判断
ローソク足の陽線、陰線のように練行足も色分けして表示することで、同色の足が続いて描画される場合はトレンドが生じていると判断できます。
レンジ相場の判断
練行足を陽線、陰線で色分けして表示する場合、異なる色の足が交互に続いて描画される場合はレンジ相場と判断できます。
エントリー、決済のタイミングのポイント把握
練行足を描画する条件設定となる値幅について、小さくとることでより細かい価格変化が確認できる練行足となります。このような練行足はエントリー、決済のタイミングのポイント把握に使うことができます。
まとめ

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練行足は、足のサイズを決める値幅の設定が適切であれば、ローソク足より初心者にわかりやすいシンプルなチャートを描くことができます。FXではローソク足と比べてマイナーなイメージの練行足ですが、先物や株式のトレーダーにユーザーは多いようです。トレンドフォロー中心のトレードスタイルの方は使ってみてはいかがでしょうか。

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