ブリグジットとは?知っておきたい知識まとめ

20180630-00
Pocket

この記事の所要時間: 244

イギリスがEUから離脱することに関連した国民投票は世界の関心を集めました。イギリスはかっては全世界に植民地を有し、「日の沈まない帝国」として君臨した国で、現在でもオーストラリア、ニュージーランドやカナダなどの国家元首はイギリスのエリザベス女王です。そうした歴史をもつ誇り高い国だからこそ、巨大な経済圏であるEUから離脱するという判断ができたのかもしれません。

ブリグジットとは

brexit3

出典:pixabay

ブリグジットはイギリスを示すBretainと出口を示すexitの合成語。イギリスがEU(欧州連合)を脱退することに関する一連の出来事で用いられることが多い用語です。EUの歴史は前身のEEC(欧州経済共同体)の時代を含めて古く、第二次世界大戦後まで遡ります。2013年時点で28もの国がEUに加盟しています。

前身のEEC(欧州経済共同体)はフランス、西ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの6か国でスタートし、1973年1月1日にイギリス、アイルランド、デンマークが加わりました。その後、単一通貨ユーロが導入されEU28か国のうち19か国で使われています。イギリスでは自国通貨ポンドが用いられており、このこともブリグジットの背景となっているのかもしれません。

ブリグジットまでの経緯

brexit1

出典:pixabay

イギリスは1973年1月1日にEEC(欧州経済共同体)に加盟したものの、留まるべきかどうかの議論は1975年頃からすでにあり、賛否を問う投票が行われ、残留が決まった経緯があります。その後も保守党と労働党の政権において一時議論されることはありましたが、残留派が多かったようです。

ブリグジットが再び表舞台で取り上げる契機となったことに、これまで交互に政権を握ってきた保守党と労働党以外の第三の政党、イギリス独立党が選挙において大きく躍進したことがあります。イギリス国内は離脱支持派と残留支持派に二分され、2016年6月23日に国民投票が行われ、離脱支持が残留支持を僅差で上回り、イギリスのEU離脱が決まりました。

ブリグジットの影響

brexit4

出典:pixabay

イギリスのEU離脱は他の欧州諸国にも大きなショックを与えました。イギリスに続いてEU離脱を主張する政党が現れ、躍進をする契機にもなりました。こうした背景にはイスラム圏からの難民流入に伴う失業率の増加やテロリズムの恐怖があるようです。

こうした動きを封じ込めるために、EUはイギリスの離脱においてメリットを与えず、デメリットを顕在化させる方向で交渉を続けています。イギリスとEUの交渉は継続中ですが、交渉の妥結の内容によっては、イギリスを起点に欧州への営業展開を図っている日本企業は経営戦略の見直しを強いられるでしょう。

まとめ

brexit2

出典:pixabay

ブリグジットに関して、国内は未だに二分されています。イングランドを中心とする南部地域はブリグジット支持派が多いですが、スコットランド、北アイルランドを中心とする北部地域は残留派が多いです。スコットランド自体もイギリスから独立することを目指す動きがあり、ブリグジット後のイギリスの動向は今後も目が離せない状況にあります。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です