家を相続する手続きはどうする?費用と合わせて解説!

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本記事では家を相続する際にどのような手続きが必要になるのかについてご紹介し、合わせて家の相続に伴う名義変更に要する費用について解説します。家を相続したがどのような手続きが必要かわからない、費用がかかるのか知りたい方は要チェックです。

家を相続する際の手続きについて

Free-PhotosによるPixabayからの画像

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家を相続する際の手続きについて、ポイントは次の2つです。

  • 相続する家のある住所地を管轄する法務局で手続きする
  • 必要な書類を相続する家のある住所地を管轄する法務局の窓口で確認する

特に家を相続する際の書類について、遺産分割協議書の作成その他煩雑な面が多く、書式や書き方が決まっていますので、専門家でなければわからないことが多いです。従って書類を作成する前に、相続する家のある住所地を管轄する法務局の窓口で確認したほうがいいでしょう。

相続する家のある住所地を管轄する法務局で手続きする

家を相続する手続きは相続する家のある住所地を管轄する法務局で新たに登記申請をして相続人に権利を移す作業になります。大まかな流れとしては次のようになります。

  • ①:相続する家のある住所地を管轄する法務局の相談コーナーで作成する書類の確認をする
  • ②:現在の権利者である故人および相続人全員の戸籍謄本等を集める
  • ③:相続人全員で遺産分割について協議し、協議の結果を遺産分割協議書の形でまとめ、各自が署名押印して保有する
  • ④:相続する家のある住所地を管轄する市区町村で固定資産評価証明書の発行申請を行う
  • ⑤:登記申請書と関係資料を持って住所地を管轄する法務局で登記申請を行うとともに受付された後に渡される引き替えチケットを受け取る
  • ⑥:後日、法務局から提出書類の訂正依頼の連絡があれば速やかに書類の訂正や差し替えを行う(差し戻し、再提出という形となる)
  • ⑦:期日に法務局で引き替えチケットと交換する形で登記証明書等を受け取る

家を相続するために必要な書類

家を相続するために必要な書類は次のようになります。

  • 申請書類(法務局指定の様式)
  • 遺産分割協議書
  • 相続人全員の戸籍謄本(相続人各々の住所地の市区町村で入手)
  • 相続人全員の住民票抄本(同上)
  • 相続人全員の住民票謄本(同上)
  • 相続人全員の印鑑証明書(同上)
  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで全て)
  • 被相続人の住民票除票(被相続人の住民票に関係する市区町村で入手)
  • 不動産の固定資産評価証明書(相続する家のある市区町村で入手)
  • 不動産の全部事項証明書(相続する家のある地域を管轄する法務局で入手)

家を相続するために必要な書類は法務局によって多少の違いがあるかも知れませんので、事前に確認しておく方がいいかもしれません。

家を相続する際に発生する費用

cocoparisienneによるPixabayからの画像

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家を相続する際に発生する費用には登録免許税と登録免許税以外の費用があります。これ以外に手続きを外部の専門家に依頼する場合は別に費用がかかります。

登録免許税

登録免許税は登記に関連して納める税金です。現金ではなく法務局内で販売されている収入印紙を購入し、印紙を申請書類に貼り付けて提出することで納税する形となります。

登録免許税は登記の理由ごとに金額が違っています。相続を原因とする登記の場合、不動産の固定資産評価額に1000分の4を乗じた金額となります。

登録免許税以外の費用

登録免許税以外の費用として、登記申請に添付する戸籍謄本などの書類を入手するための費用があります。それらの費用について項目と費用の目安を一覧にすると次のようになります。

  • 戸籍謄本:450円/1通
  • 除籍謄本:750円/1通
  • 改製原戸籍:750円/1通
  • 戸籍の附票:300円/1通
  • 住民票:300円/1通
  • 不在住証明、不在籍証明:300円/1通
  • 固定資産評価証明書:300円/1通
  • 登記簿謄本(全部事項証明書):600円/1通

手続きを司法書士などに委託する場合

法務局に行く時間がない場合、司法書士などの外部の専門家に手続きを依頼することができます。依頼する場合に支払う費用には登録免許税や戸籍謄本など御自身で手続きする場合に生じる費用の部分と司法書士ごとに定めている報酬部分が含まれています。金額は手続きの全てを依頼するか、一部を依頼するかで変わってきます。

費用の目安としては、登記手続きのみ依頼する場合だと4万円前後(消費税別)、戸籍謄本など登記申請書に添付する書類一式の収集まで依頼する場合で消費税別で8万円前後(消費税別)としている事が多いです。

家を相続する際に相続税はかかるのか

wal_172619によるPixabayからの画像

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家を相続する際に相続税はかかるのかが気になりますが、家を含めて金銭など相続する財産の総額が次の式で計算される相続税基礎控除額の金額内であれば相続税はかかりません。

  • 相続税基礎控除額=3000万円+600万円×相続人の数

相続税についてはこちらの記事もどうぞ。

家を相続する際の手続きをしないといけないのか

Sophie JanottaによるPixabayからの画像

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家を相続すると必ず法務局で新たな登記をしなければならないというものではありません。手続きをしないで故人の名義のままで住み続けることはできます。しかし、子や孫などの世代に財産として引き継ぐ上で故人名義のままでは問題となります。

また、財産として売却処分して現金化しようとしても売却することはできません。故人の名義である家は相続人全員の共有財産であると解釈されるので、勝手に売却処分して現金化することはできないということになります。

家を相続した後の問題点

Peter HによるPixabayからの画像

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相続した家を自宅として、そのまま住み続ける場合は大きな問題は生じませんが、自宅がすでにあって相続した家を空き家にしたままとする場合は問題となる場合があります。

相続した家はリフォームなどが行われていなければ築年数がかなり経過しており老朽化が進んでいます。外壁が剥がれ落ちたりすれば近隣住民の迷惑になりますし、そうしたことでケガをさせた場合は建物の所有者の管理責任から損害賠償の対象となります。

まとめ

Harry StraussによるPixabayからの画像

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家を相続するという機会はそう多くありませんが、実際にそうした事態に遭遇すると何から始めたら良いかがわからないという方が多いのではないでしょうか。家を相続することは家の権利者を亡くなった方から相続した人に移すということが実質的な作業になります。

家の相続はポイントを知っていればそんなに難しくありませんが、相続した後の家の管理がしっかりできていないと後々問題となる場合がありますので、相続の際はそうした事情も含めてよく話し合いをしておくといいでしょう。

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