動画「たかあまはらにかむづまります」のご紹介

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この記事の所要時間: 1412

本動画タイトル「たかあまはらにかむづまります」とは天津祝詞(あまつのりと)という有名な祝詞の始まりの部分です。動画タイトルにならい、古都京都の高天原(たかあまはら)神宮を中心に展開する、創作に基づいた物語です。

Contents

あらすじ

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京都にある高天原(たかあまはら)神宮は平安時代末期ごろに建立されたといわれる歴史を有する名跡。他方、建造物の老朽化のために維持管理費用が年々かさみ、神宮の維持と運営のための財務基盤強化が課題となっていました。

この物語の主人公は榊(さかき)渉(わたる)。京都市内にある京都伝統工芸の一つである京漆器の店主である父、同店のデザインや絵付けを担当する母、そして京都洛央高校三年生の妹の四人で暮らす、京都大学を目指す浪人生として登場します。

ストーリーは主人公の榊渉と榊京漆器店近くにある高天原神宮に、皇學館大學を卒業して女性神職として戻ってきたヒロイン、皇(すめらぎ)祈(いのり)を中心に展開。軸となる二人の関係のほかに二人の高校生から大学生の頃に縁があった様々な人が登場し、二人の関係に影響を与えていきます。

主な登場人物

4-的を狙う

主な登場人物をご紹介します。

榊(さかき)渉(わたる):主人公

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京都市内にある榊漆器店の長男。京都大学理学部を目指す受験生です。物理学と音楽が得意で京都の進学校西京高校から京都大学を受験するも一度目は雰囲気にのまれて実力を発揮できすに敗退。一浪して再度受験をめざして準備をすすめる中で、本試験受験前に高天原神宮で願掛けに行くことが縁で、神宮の一人娘の祈と小学校以来再会します。

もともと頭はいいのですが集中力に欠き、美しい女性に目移りしやすいが自己PRが苦手で、自分からデートに誘えないメンタルの弱い部分が難点となっている青年です。その難点を妹の恵から絶えず指摘されているものの、怒らずに受け流す心優しい面があります。高校では吹奏楽部でフルートを担当し、京都大学の学生である清滝(きよたき)愛(あい)は吹奏楽部仲間です。

皇(すめらぎ)祈(いのり):ヒロイン

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高天原神宮の美人神職で看板娘。小さいときから神事を手伝う傍らで弓道に打ち込み、高校三年ですでに四段を有する天才肌の名手です。京都の進学校京都洛央高校の三年間は弓道部に所属し、一年から主将を務めます。個人戦ではインターハイ常連である一方で本人が重視する団体戦の方では全国大会出場できませんでしたが、三年生の時に三枝・岡村・皇のSOSトリオで創部から初めてのインターハイ出場を果たします。

性格は「まっすぐ全力」。スポーツ、学業とも一つのことに打ち込むと極めるまで取り組むタイプです。父に似て普段は温厚で天女のような笑顔で周囲を癒す「はんなりさん」ですが、基本的に冗談があまり通じない上に、心寄せる男性の浮気は未遂を含めて一切許さない女性で、発覚すれば天女から般若に豹変します。なお般若に豹変する前に「いけず」を言って相手を困らせることもあり、扱いが難しいことに相手は驚きます。

生まれつきの「晴れ女」で、小学校の時は遠足の前日にほかの児童から拝まれていたというエピソードを持っています。

皇(すめらぎ)正雄(まさお):祈の父

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高天原神宮の宮司。温厚で優しく大樹のようなおおらかさで娘の祈に接します。若いときは流鏑馬の名手で神事で多くの人を魅了しましたが、腰痛の悪化により自らが流鏑馬および弓を使う神事を行うことが難しくなり、その代わりを高校一年生の時から娘の祈が果たすようになってとても感謝しています。

宮司として維持にお金がかかる高天原神宮の運営に頭を悩ましており、財務基盤改善のために妻の貴子(たかこ)とともに崇敬会立ち上げに奔走。そのかいあって日本有数のIT素材メーカーである冷泉マテリアル社を中心に崇敬会を発足させることに成功しました。

もともとは隣県滋賀の近江神宮の三男で皇學館大學卒業後は伊勢神宮の権禰宜として奉職していましたが、縁あって高天原神宮の一人娘の貴子と結婚、先代の死去に伴い宮司として高天原神宮の運営責任を負うことになります

皇(すめらぎ)貴子(たかこ):祈の母

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高天原神宮の祈祷師。京都では「貴の巫」として知られ、若いときに立山の行で覚醒したとされている女性です。陰陽道に精通し式盤による占いを通じて全国の有名企業トップから経営判断の相談を受けることで全国にその名が知られており、冷泉マテリアル社社長の崇敬会会長就任はそうした縁から実現しました。

皇學館大學の学生時代はミスキャンパスを務めた美貌の持ち主で、本人は神職になることに前向きではなかったものの、当時お付き合いしていた恋人がアメリカで不慮の事故死をしたことをきっかけに、巫としての道を歩むことになります。

榊(さかき)寛(ひろし):渉の父

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京都市内にある榊漆器店の店主。地元の工芸大学で京都伝統工芸研究の第一人者である鮎川教授の指導を受けた縁で京漆器に興味を持ち、市内に自分の店を構えることになります。開店当初に苦労はあったものの、妻や家族の支えにより経営を軌道に乗せることに成功します。

危険な目に遭う人を放っておけない気性で、その性格が災いして自らの命を危険にさらすこともあり家族に心配をかけることも。そうした面は息子の渉に引き継がれています。

榊(さかき)京香(きょうか):渉の母

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寛の妻。寛とは工芸大学の研究室にアルバイトに来ていた縁で知り合います。天真爛漫で明るく、全く落ち込まない性格で夫を献身的に支えます。美術や工芸デザインの才能を生かして榊漆器店の絵付けと製品デザインを担当しています。

榊(さかき)恵(めぐみ):渉の妹

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寛の長女で渉の妹。明るく冗談好きな女の子で恋愛沙汰にうるさく、物事をはっきりさせないと気が済まない上に気が短い性格で、兄の渉を困らせますが、根は兄思いの心優しい妹です。ヒロインの祈と同じく京都洛央高校の弓道部に一年から所属し、同部の伝説的存在である祈と兄の渉の関係をいつも気にしています。

学業その他、自分のことに関しては要領よくこなし、高校入学当初から交際している彼氏がいるものの、兄のことを気にして非公開にする気遣いのある女の子です。

冷泉(れいぜい)晃司(こうじ):冷泉マテリアルCEO

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日本を代表するIT素材メーカー冷泉マテリアルCEO兼社長。高天原神宮の崇敬会会長を務め、神宮の運営と財務基盤強化に必要な支援を行うことになります。本人は弓道六段の腕前で高天原神宮の御弓神事に飛び入りで参加したことも。家系は藤原北家の流れを組む冷泉家で、会社自体も創業当時は京都に本社を置いていましたが、巨大企業に成長した現在は東京港区高輪に本社を移しています。

中長期の経営戦略として米国市場への進出と、将来に大きな成長が見込めるAI事業への参入を考えており、米国シリコンバレーでの提携先を探すとともに現地法人を新たに立ち上げることを目標としています。

冷泉(れいぜい)煌(こう):冷泉マテリアル社外取締役

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米国ボストンに本拠を置くボストンコンサルティンググループに所属し、冷泉マテリアル社社外取締役として叔父の晃司を支えます。ボストン出身で、両親は現地で貿易会社を経営しています。

ハーバード大学ビジネススクールでデジタルマーケティングを専攻し、マーケティングに精通しています。ハンサムでお金持ち、女性の心を掴むのも得意な非の打ちどころのない男性ですが、叔父の晃司を含め周囲が彼に寄せる期待があまりに大きく、経営者として本人が得意とする科学的合理性にも続く意思決定以外の部分で、自身に助言して判断材料を提供してくれる女性として祈に心を寄せています。

ボストンの学生時代に銀行強盗に遭遇したことが縁で現地の令嬢、メロディック・シュナイダー・ローレンと恋仲になりますが、彼女の父親の日本人嫌いに辟易として米国を離れて日本にやってくることになります。

三枝(さえぐさ)冴子(さえこ):冷泉マテリアル社長秘書

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冷泉マテリアル社長秘書。語学に堪能で海外勤務を希望していたものの、社長の冷泉晃司に説得され秘書課に配属となります。京都大学文学部卒業の才女で京都洛央高校では祈や京極哲と同級、洛央高校で学年成績トップを取ることも多く「女王」と言われていたことが後の伝説となっています。祈が心を許せる親友の一人で、祈が付き合っていた京極哲とは中学からの知り合いです。

冷泉(れいぜい)明(あきら):京都大学理学研究科教授

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米国内務省地質調査所(USGS)から京都大学へ有期契約で移籍してきた異色の地球物理研究者。冷泉マテリアル社長の晃司は次男、明は三男で長男は煌の父という関係です。研究活動を通じて英国を含めて海外の著名な研究者との太いパイプを持ち、「チャンスは与えるが後の成長は本人次第」という独特の人材育成方針を持っています。

前場(まえば)浩司(こうじ):京都大学農学部三年

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京都大学農学部森林科学系の学生でありながら作曲家として音楽業界から注目されている逸材。学内の音楽同好会ではピアノの総合アレンジを担当しています。同好会の発起人は副部長の高村泉でしたが、彼女が極度のあがり症のために部長を任されることになりました。

高村(たかむら)泉(いずみ):京都大学文学部三年

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京都大学文学部の学生で前場と同級。学生でありながら作詞家としてすでに多くの仕事依頼を受けている売れっ子で、恋愛ソングの作詞を得意としています。音楽同好会では弦楽器とボーカルを担当し、渉の恋愛相談のアドバイザーをしてくれる有難い先輩でもあります。前場浩司や清滝愛とともにカトリック教徒として慈善事業として音楽活動を行うことも。

清滝(きよたき)愛(あい):京都大学理学部二年

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京都洛央と並ぶ進学校、西京高校から現役で京都大学理学部数理科学系に進んだ秀才。高校生の時に周囲から「ビット姫」と呼ばれ、たぐいまれな数学センスを持っていました。そのセンスがあまりに突出しているため高校時代は周りが彼女についていけないこともあって「変人」扱いだったのですが、京都大学でようやく本人の才能と周囲がシンクロして評価されることに。ただし、数学好きが高じて学部生でありながらすでに大学院後期レベルの学識を有しています。

音楽同好会ではサックスを中心としたリード楽器を担当。渉とは吹奏楽部部員として長い交友関係があり、理学部に籍を置く渉にとっては「数学の先生」といえる頼れる存在の女性でもあります。

メロディック・シュナイダー・ローレン:同志社大学客員研究員

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米国の通商業界に大きな力を持つ父との葛藤から日本にやってきたローレン家の令嬢。煌とはハーバード大学の同窓だったが専攻が違っていて知り合いではなかったものの、ある事件をきっかけに煌の存在を知ることになります。

大学卒業後はエドウィン・ライシャワー研究所の研究員として入所し、中世日本の武士道精神などを中心に日本文化を研究、その研究成果が認められて同志社大学に客員研究員として赴任することになり、煌との再会を果たします。

プライベートではボーイフレンドに事欠かない派手な部分と、自分から積極的にアピールするのが苦手な両面を持つ魅力的な女性で、スポーツ万能で特に武術を得意とし、大学時代はクイックシューティングで全米一に輝いたことで有名となります。

鮎川(あゆかわ)薫(かおる):同志社大学文学部一年

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渉の父の恩師、鮎川名誉教授の孫。京都北部の丹後地方、宮津市出身の女性。渉の一才下ですが姉御肌で面倒見がよく、明るい性格で人気者。中高と剣道に打ち込み、「薫御前」と呼ばれた剣士でインターハイの常連です。

地元の宮津高校を卒業して同志社大学の文学部学生として学生生活を送る傍ら、居合道の同好会を自ら立ち上げ、同志を集めて活動する中でメロディックと知り合い、目標の女性として憧れを持つようになります。

渉とは小学生時代に面識がある幼馴染で水泳を通じて面倒をみるものの、当時の渉の一言に傷つき、その後の渉への「いけず」な行動につながっていきます

四条(しじょう)菊(きく):同志社大学経済学部一年

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旧京北町(現在は京都市右京区)出身。祖父は地元神社の宮司で小さいころから手伝っていたため神事には詳しい。同志社大学の経済学部学生として学生生活を送る傍ら、居合道の同好会に薫の誘いを受けて入会します。

薫のような武闘派ではなく、温厚な妹系キャラで誰からも愛される素直な女の子ですが、芯はしっかりしている京都らしい女性で、のちに高天原神宮にアルバイトで神事を手伝うようになり、貴子や祈から頼りにされるようになります。

ロバート・シュナイダー・ローレン:米国内務省地質調査所研究員

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アメリカ内務省地質調査所(USGS)研究員。海洋研究者。ローレン家の長男でメロディックとメアリーのよき理解者。渉の提唱するシミュレーションモデルを用いたコーラルリーフプロジェクトを推進していきます。USGS研究員時代の冷泉教授は上司に当たり、冷泉のUSGSへの復帰を心待ちにしています。

メアリー・シュナイダー・ローレン:カリフォルニア大学学生

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ローレン家の次女で末っ子として兄や姉から愛されており、地元カリフォルニアでは有名な女性サーファーとして業界雑誌の表紙を飾ることも。カリフォルニア大学サンタクルーズ校の学生でありながら兄ロバートの研究活動をサポートしています。大学ではコンピュータサイエンスを専攻していてシリコンバレーに知人を多く有しています。

ハワイの海洋調査中の事故に遭遇するものの、渉に助けられたことがきっかけで好意を持つようになります。サーフィンを通じたボーイフレンドは数多いがガードは固く、信念を曲げない一途な部分がある女性です。

京極(きょうごく)哲(てつ):京都大学一年の冬に他界した祈の恋人

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物語のヒロインである祈の高校からの祈の恋人。京都大学一年の冬に祈に闘病生活を伝えることなく悪性の肺ガンで他界し、そのことが後に彼女を支配する大きな悲しみとなります。祈とは京都洛央高校二年の時に「一緒に勉強しない?」と声をかけたことが縁で知り合うことに。本人はもともと宮城県石巻市出身で小学生の時に東日本大震災で姉以外の家族をすべて失う不幸な出来事の中で、京都にいた姉に引き取られる形で京都にやってきます。

京都洛央高校は常に学年トップの成績で「皇帝」の称号で知られた存在。同級の三枝冴子とは中学からの知り合いで学年トップを争う仲。勉強に打ち込むあまり視力が極端に悪くなってしまったために普段から眼鏡を必要とし、京都大学卒業後は海外の大学院を経て大学の先生になる夢を持っていました。

京極(きょうごく)羊子(ようこ):哲の姉

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京極哲の姉。哲とは年齢が離れており、哲の小学生のときは京都の大学生でした。東日本大震災で身寄りがなくなった弟を京都に呼び寄せて唯一の家族として彼を支えます。いつまでも他界した哲のことを忘れることができない祈の気持ちをよく理解しているものの、祈には新しい人生を歩んでもらいたいと思っています。

藤(ふじ)龍也(たつや):高天原氏子会総代

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地元である鍵屋町の商工会長で、高天原神宮の氏子総代を務める名士。弓道を通じて青少年の育成に尽力。小学生の祈が弓道を始めるきっかけを作った人物。現在も高天原神宮の御弓神事に立射の演武者として参加して神宮の活動を応援しています。

後場(あとば)浩司(こうじ):祈の流鏑馬の師匠

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会社員をしながら京都流鏑馬保全会高天原支部長を務める。祈の流鏑馬の師匠で一女一男の父。彼自身の流鏑馬の師匠は祈の父である皇正雄でした。

長塚(ながつか)京(きょう):祈の大学時代の恩師

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祈の皇學館大學学生時代の恩師。三重県伊勢市出身で古医道研究者。祈の霊力の強さをいち早く見抜いた人物。皇學館大學学生だった祈の父と祈の母のこともよく知っている。祈の卒業後は皇學館大學から熊野那智大社宮司に転出。現場で若い神職の育成に当たっています。

長塚(ながつか)華風香(かふか):長塚京の娘

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祈の高校弓道ライバル。地元の伊勢高校時代はインターハイ出場の常連で個人戦では常に祈と互角の死闘を繰り広げる。高校弓道において「剛の長塚」「柔の皇」としてスタイルの違う名手として知られる存在です。

伊勢高校卒業後は中国へ留学し中医師免許を取得。帰国後は名古屋にある東洋医学研究所に勤務しながら、父の影響で古医道に興味を持つようになります。

おわりに

43-スタート

動画として神宮というパワースポットが舞台となっているのが特徴で、科学技術が発展しても私たちの心をとらえてはなさない科学技術では説明できない現象も登場します。動画の軸は渉と祈の関係になりますが、物語が進むにつれて渉と祈の関係に派生する縁や絆に視点が移っていきます。

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