【初心者向け】mmd用3dモデルはどう作る?【第4回】

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顔のモデリングは髪のモデリングとともにキャラクターの印象を左右する重要な作業です。顔のモデリングにおいては、目の部分や口の部分に注意する必要があります。完成形で瞳を左右に動かしたりや口を上下に開閉することを想定しておく必要があるからです。

モデリングの流れ

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(C) 1999-2021 tetraface Inc.

モデリングは次の流れで行っていきます。

  1. 下絵に沿って外郭を描く
  2. 外郭の内側にグリッド(縦横線)を設ける
  3. グリッドに面を貼っていく
  4. 平行図(四分割画面の右上に該当する画面)で形状チェック

下絵に沿って外郭を描く

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出典:pixabay-nataliaaggiato

下絵を読み込ませた「左面」(四分割の左下)、「前面」(四分割の右下)に外郭を描いていきます。最初にコマンドパネル上の「面の作成」をクリックします(①)。

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クリックすると次のようなポップアップ(②)が表示されます。

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  • 「表」「裏」「両面」とある部分は「表」にしておきます
  • その下にある図形表示は「辺」「三角形」「四角形」「☆」のうち「辺」にしておきます

「表」を選択すると出来上がった面は文字通り「表」しかありません。三次元上で裏から見た場合に表示されない面となります。「両面」を選択すると三次元上で表面裏面を持つ面が生成されます。

図形表示の「辺」選択では面は作成されません。「三角形」「四角形」「☆」を選択した場合はそれぞれ選択した形状の面が生成されます。

面の生成は後でまとめて行うことにするので、この段階では辺」を選択しておきます。選択が終われば「左面」または「前面」の画面上の下絵にそって顔の輪郭に該当する箇所に点をプロットしていくと、点と点の間に自動的に辺が生成されていきます。

「左面」上で行った作業の結果は隣接する「前面」等の画面にも反映されていきます。

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作業する前に次のことに注意します。

  • 「左面」(四分割の左下)で描いた点や線のX軸上の値は常にゼロ
  • 「前面」(四分割の右下)で描いた点や線のZ軸上の値は常にゼロ

この理由は「左面」上で描く作業はYZ平面という二次元平面上の作業であること、「前面」上で描く作業はXY平面という二次元平面上の作業であることが関係しています。

よって、「左面」上で描いた点や線はX軸ゼロの場所にとどまっていますので「前面」の画面を使って「左面」上で描いた点を移動させる作業が必要です。点の移動はコマンドパネルの「移動」をクリックし、移動させたい点を左クリックで指定してマウスでドラッグします。

この作業はこまめに行う方がいいでしょう。後回しにすると点の三次元上の位置関係がわかりにくくなるからです。このことは次にご紹介する「外郭の内側にグリッドを設ける」においても同じです。面倒で忘れがちになりますが、怠るとせっかくの作業をもう一度やりなおすことになるかもしれません。

外郭のポイント決めの完了で次のような画面ができたら次の「外郭の内側にグリッドを設ける」作業へと進みます。

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外郭の内側にグリッド(縦横線)を設ける

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出典:pixabay-extrabrandt

顔の外郭となる点の座標が決まったので次は外郭の内側の面の基準となる点を押さえていきます。縦(Y軸)方向から決めていっても横(X軸)方向から決めていってもいいのですが、私の場合は横(X軸)方向から決めていって、次に縦(Y軸)方向から決めていく方がやりやすいのでそうしています。

面を四角形で構成させるか三角形で構成させるかは人によって違いますが、私の場合は横の辺と縦の辺を組み合わせるという意味から四角形のグリッドを基準にポイント決めを行っています。

実際に作業してみればわかりますが、目や鼻、耳や口に近い凹凸が集中する部位のグリッドは自然と三角形の形状が多くなってくるので、そうしなくていい部位まで三角形で構成するとポイントの数が多くなりすぎるからです。

グリッドを設ける作業は外郭を描く作業に比べて点の数が格段に多いので後回しになりがちなのが、ゼロ点にとどまったままになっている点の移動作業です。繰り返しとなりますが次のことを忘れず、こまめに点の移動を行うことを忘れないようにしてください。

  • 「左面」(四分割の左下)で描いた点や線のX軸上の値は常にゼロ
  • 「前面」(四分割の右下)で描いた点や線のZ軸上の値は常にゼロ

グリッドの配置が完了すると次のようになります。

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グリッドに面を貼っていく

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出典:pixabay-geralt 22621 images

前回までの作業、点と辺の状態ではモデリングとしての実体はまだありません。面を貼ることではじめてモデルの実体が明らかになっていきます。

面を貼る作業自体は簡単です。コマンドパネル上の「面の作成」をクリックし、表示されたポップアップを作成したグリッドの形状に合わせて四角形や三角形を選んで、四角形を選んだ場合はマウスの左クリックで4点を押さえれば、三角形を選んだ場合はマウスの左クリックで3点を押さえれば次々と面が貼られていきます。

すべての面が貼られた状態で次のようになります。X軸ミラーリングが効いているのでYZ平面を境に反対側にも面が貼られています。

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平行図で形状チェックし、必要に応じて修正する

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出典:pixabay-Free-Photos 9089 images

下絵をもとに二次元で作業をしてきた関係で、三次元的にチェックしておかしな形状の面が生じる場合があります。例えば次のようなケースがあります。

  • 膨らませかった面が凹んだ面になっている
  • 凹ませたかった面が膨らんでいる

四分割とした画面の右上、「平行」にある三次元で表示したモデル画面の単画面に変更します。

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その後、いろいろな方向からモデルの形状を確認し、修正したい箇所があれば、その面を構成するポイントを左マウスクリックで選択し、コマンドパネルの「移動」を選択したのち、X軸やY軸、もしくはZ軸に沿って移動させることで面の形状修正を行います。

第4回のまとめ

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今回ご紹介した内容のポイントは次のとおりです。

  • 顔のモデリングにおいては、目の部分や口の部分のモデリングに注意する
  • 下絵に沿って顔の外郭のおおまかな三次元空間上の位置と顔を構成するパーツの位置決めを行う
  • モデリングの出来は平行図(四分割画面の右上に該当する画面)で確認する
  • モデリングの出来は平行図(四分割画面の右上に該当する画面)で修正する

次回は今回作成した顔部分の着色方法についてご紹介します。

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