トレード上達のためには、うまくいった経験とともに、失敗した経験の蓄積が重要です。チャートの見方一つやトレードルールを決めるだけで成績がプラスになることもあります。まずは、失敗したケースについてパターン化して振り返ってみてはいかがでしょう。
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初心者に高いプラス収支の壁

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本やインターネットなどで一通りの知識を身につけたのに、なかなか勝つことができないというお悩みをお持ちではないでしょうか。知識で身につけた内容どおりに動かないのが現実の相場だと思います。こうした知識と現実の相場のギャップは、トレードの経験を積むことで埋めていくことができます。
初心者のうちは、資金がどんどん減っていき、トレードを続けて良いものか悩んでしまうことが多いでしょう。一説には年間をプラスの収支で終えている人の比率はかなり低く、殆どの人はマイナス収支となっていると聞きます。収支プラス組とマイナス組を分けるのは一体何でしょうか。
失敗したケースをムダにしていませんか

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相場には多くの方が参加しています。百戦錬磨のプロからはじめたばかりの初心者まで、老若男女さまざまな方がトレードで成功を目指します。しかし、トレードの世界は弱肉強食の厳しい世界、当然ですが百戦錬磨のプロに食い物にされるのは相場経験の浅い初心者という結果となります。
負け続けると資金が減るばかりでなく、モチベーションも下がってしまいます。また、負けを取り返そうとして感情的なトレードでさらに損失拡大といったジレンマに陥ります。負けが続いたときはトレードを振り返り、失敗したケースを分析することが重要です。負け続ける人の多くは失敗したケースから学ぶことをしていないのではないでしょうか。
負けるパターン5つ

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トレードで負けるパターンを挙げるとキリがありませんが、ここでは代表的なパターンとして次の5つについて解説します。
短い時間足のみでトレード

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特に本業の合間にトレードしている方に多いパターンではないでしょうか。会社から帰宅して就寝前の少しの時間にトレードといったスタイルだと、トレード時間は限られてしまいます。この僅かなトレード時間で多くのチャンスは望めませんが、「とにかくトレードしたい」ということで1分足や5分足といった短い時間足のみでトレードすると値動きに翻弄されてロスカット連発ということになるパターンです。
毎日トレード

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トレードを習慣のように毎日しないと落ち着かないという方に多いパターンです。一般的に大きい値動きのあった相場の翌日は、その大きな値動きの調整が入ることが多いです。例えばアメリカドルが他の国の通貨に対して著しく値上がった日があったとしますと、その翌日には値上がったアメリカドルを売って、割安な他の国の通貨を買うといった動きが生じやすいです。
アメリカドルが他の国の通貨に対して著しく値上がった日にトレンドに乗って利益が取れた分、翌日のレンジ相場に捕まって、それ以上の損失を出すといったことが典型的なパターンになります。
証拠金に対して取引ロット設定大きめ

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「少ない資金を倍以上殖やす」という夢のあるトレードは、現実には実現は難しいです。こうしたトレードは深い谷を一本のロープで渡ろうとするようなもので、無事に対岸にたどり着く前にバランスを崩して転落してしまう危険性が高いでしょう。
証拠金に対して取引ロット設定大きめにすると、含み損が出たときに許容できるマイナスpipsの幅が小さくなり、相場の揺さぶりに堪え切れなくなって大きくロスカットということになることが殆どです。
トレンドの反転に巻き込まれる

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大きな値動きに伴ってトレンドが発生しますが、トレードに参加する時間の関係で乗り遅れてしまう場合があります。それでも飛び乗ってすぐにトレンドの反転(リトレースメント)に巻き込こまれるといったパターンです。
値上がりトレンドの価格上昇時、値下がりトレンドの価格下落時への飛び乗りは、或る価格帯を境にしたトレンドの反転に巻き込まれ、大きな含み損を抱える危険性が高いです。
通貨の動く時間以外でトレードしている

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自由時間が多い人に多いパターンです。いつでもトレードに参加でき、チャートを見る時間がある人は通貨の動く時間以外でトレードしていることがあります。
トレード参加者の少ない相場でトレンドが生じることはまずありませんし、こうした時間帯にポジションを持ち続けることはリスクです。新たに参入するトレーダーによって、次の相場の展開が大きく変わることがあります。
負けるパターンの対処法

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代表的な負けるパターン5つへの対処法の例をご紹介します。
短い時間足のみでトレードへの対処
世界中のトレーダーの多くは、日足と4時間、1時間といった長めの足のチャートを見てトレードの判断をしていると言われています。よって、1分足や5分足といった短い時間足のみでトレードするということは、その一部の断片的な値動きしか見ていないということになります。
世界中のトレーダーと同じ目線で相場を分析するためには、日足と4時間、1時間といった長めの足のチャートを見てトレードの判断をするようにしてみるといいでしょう。長めの時間足で相場環境を分析し、エントリーやイグジットのタイミングは1分足や5分足といった短い時間足で行うのがオススメです。
毎日トレードへの対処
相場はいつ動き出すかわかりませんし、いつ調整が入るかも誰もわかりません。こうした意味では毎日チャートをチェックするのは意味があります。しかし、毎日トレードするというのは考えた方がいいのかもしれません。
トレードしない日に別のことをした方が、気分転換が出来てストレスのないトレードにつながってくる部分も多いです。過去のトレードの振り返りや分析、今後の戦略を考える時間に充てるというのはいかがでしょうか。
証拠金に対して取引ロット設定大きめへの対処
証拠金に対して取引ロット設定を適性にすると、ある程度の大きさの利益、含み損への資金的余裕が生まれます。「ロット設定を大きくして一発狙い」する事と「含み損への資金的余裕」はトレードオフで両立しません。大きな利益を上げるには、それなりの証拠金を預ける必要があります。
トレンドの反転に巻き込まれるへの対処

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このパターンを避けるために、すぐできることは「トレンド飛び乗り」は諦めることです。今生じているトレンドの終わりから、レンジ相場に移り、次のトレンドを生じさせるためのエネルギーが蓄積されているかを分析する必要があるでしょう。
また、反転した価格を一旦上抜け、又は下抜けして戻り、その後に上抜け方向や下抜け方向に大きく値動きする場合があり、こうしたタイミングでエントリーすると良い結果が生まれることがあります。
通貨の動く時間以外でトレードしているへの対処

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通貨の動く時間は主要市場のオープン前の数分、オープン後の数分であることが多いです。この理由の一つに新規トレーダーの参入があります。ただし、この時は相場の方向性が定まっていないことも多く、エントリーには注意が必要です。
相場の値動きが定めってくるのは、オープンから30分から1時間前後の時間帯からといった感じが多いです。またデイトレード主体の方が多く使う15分足の関係で15分が経過した前後、1時間といったキリの良い時間帯に値動きが大きくなることも多いです。
動く通貨の特徴として、東京市場は日本円中心、ロンドン市場はポンドやユーロ、ニューヨーク市場はアメリカドルが軸となって相場変動を展開します。外国為替の取引規模の第1位と第2位をそれぞれロンドン市場、ニューヨーク市場が占めている関係上、この二つの市場が相次いで開く時間帯は通貨の動く時間と言えるでしょう。
まとめ

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敵(他のトレーダー)を打ち負かすには己(御自身)のトレードの特徴やクセを分析し、良い点は伸ばし、悪い点はその原因を分析し、改善や工夫を加えてみるといいでしょう。そうしたことの蓄積によって、トレードの成績は徐々に上がっていくものと期待されます。勿体ないのは失敗トレードから何も学ばないことで、失敗トレードには市販の本やインターネットで得られる情報以上に役立つ情報が隠されていることが多いです。

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