投資信託など金融商品を買っている人に定期的に送られてくる目論見書や運用に関するレポートの中に見られるのが投資している資産の内容とその構成比率。高いリターンが得られる資産は常に変化しますし、リターンに伴うリスクの大きさも変わるのが普通です。資産構成を一目でチェックできるポートフォリオをどう変えていくかが運用成績を左右します。
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ポートフォリオとは

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ポートフォリオはさまざまなシーンで使われる用語。そもそもの意味は複数の書類をまとめて持ち運ぶための鞄やケースを意味しています。クリエイターが作品集をPRのために入れておくケースの意味の他、複数の金融商品の種類と構成比を一覧にしたグラフなどの図表を示す意味で用いられる場合など様々です。
ポートフォリオの重要性

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ポートフォリオは、それを提示する相手ごとやマーケットの変化に応じて、その構成内容を変えていくという意味もあります。例えば転職の際にアピールするスキルが、転職したい会社の採用側が求めるスキルとマッチングすると転職がうまくいくことがあるでしょうし、経済の状況変化に合わせて株式と債券の構成比率を変えていくことで、リスクを平均化し、リターンを一定水準に保つことができるでしょう。
リスクを平均化し、リターンを一定水準に
金融商品をどのように組み合わせるかというテーマに対して、「リスクを平均化し、リターンを一定水準に保つ」というゴールのためにポートフォリオの内容を検討することはとても重要。金融商品は日本国内の株式、債券と海外の株式、債券の4つに区分することができます。
投資する対象を日本国内の株式、債券と海外の株式、債券の4つのいずれかに絞ると運用成績が良い時と悪い時のバラツキが大きくなります。これに対して日本国内の株式、債券と海外の株式、債券の4つのいずれにも分散して投資することで経済金融環境がどのように変化しても、運用の良否のバラツキを一定範囲にとどめ、長期的に資産を殖やすことが可能となります。
ポートフォリオは見直しが必要

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金融を取り巻く国内外の環境は常に変化しています。日本国内の株式、債券と海外の株式、債券の4つのいずれにも分散して投資することで、現時点で「リスクを平均化し、リターンを一定水準に保つ」というゴールに達していても、将来的にそのゴールは移動することが予想されます。ゴールは固定されていないので、その時々のゴールの位置を確認したり予想した後、ゴールの位置に対してベストとなるポートフォリオとなるように、その内容を見直して組み替えることが重要です。
こうした作業はポートフォリオマネジメントといいますが、ポートフォリオの中の金融商品が膨大になったり、運用において専門知識が必要な場合があります。そうした場合のためにポートフォリオマネジメントを有償で外部のファンドマネージャーに委託するのが投資信託の基本的な仕組みとなります。
ポートフォリオを組む三つのポイント

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投資信託を使わず、御自身でポートフォリオを組みたいという方は次の三つを考えて組むと良いのではないでしょうか。
- いくらまで投資するお金を集められるのか
- いつまでにお金を殖やしたいのか
- いくらまで殖やしたいのか
いくらまで投資するお金を集められるのか

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投資するお金が多ければ多いほど、資金的余裕からリスク許容度が増えることになります。一般に大きなリターンを追求すれば、それだけリスクも大きくなります。資金的余裕があればハイリスクハイリターンの投資銘柄をポートフォリオに組み入れることができます。
いつまでにお金を殖やしたいのか

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短期運用と長期運用のいずれを選択するのかということです。短期運用の場合は相場変動で含み損を抱えてしまうと挽回するチャンスが殆どないという点で不利です。しかし、有利な相場を見極める能力があれば、短期運用でお金を殖やすことは可能です。一般的には資金的に余裕を持たせ、ある程度のリスク許容ができる形の長期運用が最終的にお金を残せる可能性が高いです。
いくらまで殖やしたいのか

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沢山殖やせればそれに越したことはありませんが、投資するお金が少ないのに沢山殖やしたいとして高い利回りの金融商品に手を出してしまうと、相場の急変大きな含み損を抱える危険があります。いくらまで殖やすから、投資できるお金が集められるのかと関係してきます。
まとめ

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投資において、一点買いのような投資は現実的でなく、相場変動に柔軟に対応するために複数の異なる性質を持つ金融商品を組み合わせてポートフォリオを組むのが普通となっています。ポートフォリオを構成する金融商品の銘柄を増やすとそれだけ沢山のお金が必要になり、個人レベルでは限界があるために、個人の小口のお金をまとめて運用する投資信託という仕組みを利用するのが現実的です。ポートフォリオは投資信託を選ぶ際の基準として役立てることができます。

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